News & Blog

LIFESNAPにかかわる人に会いにゆく:家具を作る人・石川寛之さんインタビュー05

01「インスタでLØKKEとLIFESNAP、運命の出会い」
02「奥様と二人三脚/『ひとりデンマーク』やってます!」
03「家具も写真も人生の節目に登場」
04「家具ができるまで」
05「オークって知ってる?」
06「家族につながるフォトフレーム/さいごに」

お客さまのご自宅にお伺いしての撮影の際に
以前撮影させていただいた写真を
飾ってくださっていて、それを
目にすることが多くなってきました。
お客さまの日常に写真が共存し
大切にされているのを見て
嬉しい気持ちでいっぱいに。
そこで、写真のプリントとフォトフレームを
セットにしてご提案できないかと
考えるようになりました。

大切なお客さまに写真同様
満足いただけるフォトフレームを提供したい!
妥協はしたくない!
しかし、フォトフレームに関しては素人の私たち。
構想スタートから試行錯誤を続け
気が付けば、3年の月日が流れてしまいました。

私たちの求めるフォトフレームは
「ご自宅で、ご家族と長い時間を共にするフォトフレーム」
・どのご家庭の雰囲気にも合うシンプルなデザイン
・温かみのある木の質感
・長い年数飾っていただける高品質な仕様

3年目にして、ルークさんと出会います。
私たちの細かい希望を聞き、
木の知識を一から丁寧に教えてくださり
職人の目線でできることをご提案いただき
ついに、フォトフレームが完成しました。

2019年の秋、名古屋までルークさんに会いに行った時の
インタビューのすべてを全6回でお届けします。
インタビュアーは
カメラマンの富井とスタッフの今関です。

<石川寛之さんプロフィール>
1980年宮城県生まれ。2013年LØKKEとして家具を作る人になる。https://www.lokke-furniture.com
「家族の"追っかけ"」という言葉が添えられた、石川さんのインスタグラムishikawa.boyからはあたたかな視線が伝わってきます。

05「オークって知ってる?」

今関:今回のフォトフレームはオーク材で作っていただくことになったのですが、オーク材の特徴を聞かせていただけますか?

石川さん:そうですね、オーク材の特徴をひとことで表すなら「日本を支えてている木」っていう感じですかね。食物連鎖の頂点というのが、実はナラ・オークなんですよ。オークは標高の高いところに生えることの多い落葉広葉樹。育ってから葉っぱを落として、腐葉土を作ります。腐葉土を作るってことは、そこにきのことか菌や虫が出てきて、その虫を食べるために小動物が集まって、どんぐりや実も落ちるから、小動物がそれを食べる。その小動物を狙って鷹とか鷲などの動物が集まって、食物連鎖が成り立っていきます。また、腐葉土は雨が降ると、栄養が川に流れ、海に流れます。それをプランクトンが食べて、成長したプランクトンを魚が食べる。その魚を日本人は捕って食べますよね。なので、日本人が魚を食べて潤って繁栄できたのは、実は山のてっぺんにあるオークのおかげなんです。だから、オークは「森の王様」って呼ばれています。
今関:オークってすごいですね。石川さんは、実際現地に出向かれているのですか?

石川さん:そうですね、やっぱり体感しないと説得力がないですからね。木こりさんと一緒に登山して腐葉土を触ったり、でっかい大木や巨樹を見に行ってそれを触ったり、というのを体感しました。

今関:確かに、オークの木とかを実際に想像しようとしても、太さや大きさっていうのがあまり想像できないですね。実際にある大木だと本当に大きいんですか?

石川さん:相当大きいですね。大木というと、記念樹とかトトロの楠みたいな感じで径が6メートルもあったりします。最低でも80年から100年くらい経った木が大木だという風に言われています。
今関:なるほど、では樹齢80年位の大きさじゃないと、木材として使えなかったりするんですか?

石川さん:そうですね、身が詰まっているとか、かたいとか、そういうのもあるんで、なるべくしっかり年をとってくれている、年月の経った木は使い勝手が良いと言われて重宝されます。樹齢100年とか200年とかっていうのは、だいぶ減ってきているので……。管財といって、完全に国が管理している木が切られたものを買ってくるので、順番待ちみたいな感じですね。
今関:そうなんですね。目で見て仕入れされるのですか?

石川さん:そうですね。仕入れも木材屋さんに行って、自分で一本一本、一枚一枚選んで、チェックします。割れがあったりするとかね、好まれる方もいるんですけど、やはり大変なところもあるので、自分の目で見て仕入れるようにしています。

(次回06「家族につながるフォトフレーム/さいごに」へ続きます)
CLOSE